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  • 2013.10.17 Thursday
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「ヱヴァンゲリヲン 破」(ネタバレあり)

twitterでも話題になっていて、見にいかねばと思っていた「ヱヴァンゲリヲン 破」を見てきました!
今、帰ってきてすぐにこれを書いています!
ネタバレアリアリで思ったことなど。

 「序」は、よくできた「リメイク」でした。
しかし「破」は、その言葉の意味する通りだったというか、きちんと「別物」に仕上げられていました。
そして、この「破」を見ることで、エヴァではない「ヱヴァンゲリヲン」の位置づけを知ることになりました。それについては後ほど書きますね。


まずはやはり新キャラの「真希波・マリ・イラストリアス」について。
方々では「鶴巻さんのキャラだ」とか言われてますが(メガネだし)、彼女はメタ視点での情報を与える役割と狂言回し役に今回は留まっていますね。
エヴァの物語を破壊する役割を与えられていたようですが、あんまりキャラクターに絡んでの破壊はなかったです。ただ、明らかに異質な存在として画面に現れたという意味は大きいです。
エヴァのキャラクターは、みんな影を背負ってしまうので、なかなか雰囲気が上がらないんですよね。
そのなかで、彼女は視聴者側のメタ視点っぽい位置で、フラットにものを言う役目。しかも割り切っていて葛藤が感じられない。で、言い回しが明るい。謎めいたところを残したまま次回に行くというのも、追加キャラの役割をしっかり果たしている感じ。
葛藤がないというところは、他のキャラクターとの対比としても活用されています。
のっけから365歩のマーチでぶちかましてくれますが、今回昭和歌謡が結構使われているんですよね。そういったところも、彼女がもたらした「破壊」と言えるでしょう。


明るいキャラクター昇格繋がりで「トウジ」。
今回の彼の役割は、完全に一クラスメイトになってしまいました。
何故かというと、トウジがシンジの悲しみのトリガーとして活躍するためには、日常パートでの様々な絡みが不可欠なわけで、それが映画で使いにくいというところでの除外がひとつ。なんかパンフを読むと、貞本さんからのアドバイスもあったみたいですね。
それと、そろそろトウジも幸せになっていいんじゃないか?」というエヴァファン心理ということもあるかと思います。
今回、妹ちゃんも無事退院して彼は割とハッピーです。
妹ちゃんの登場って初めてかも?
それに付随して委員長の影が薄くなってしまいました。まぁ、トウジ死なないしね。


代わりにスケープゴートにされてしまったアスカ。
「惣流」から「式波」に変わったことって、やはり大きな意味があるんだと思うのですよ。
今回ヒロインがみんな「波」ですよね。まぁ、「流」も「波」も同質なものかもしれないですが。
「惣」から「式」に変わった意味っていうのは今回わかりませんでしたが、しっかり生存フラグを立てて次回予告にアイパッチ付で登場とか、それを出しても尚引っ張りをもたせられるという制作側の自信も伺えたり。
直前のシンジとの接近はやや強引な印象もありましたが(これがないとシンジの悲しみと怒りに結びつかないんだけどね)、嫉妬したり料理にトライしたり、「エヴァ」よりも表情が豊かな感じです。
これはアスカだけじゃなくて、シンジ、レイ、ゲンドウ、リツコにも言えることですが、キャラクターがドラマナイズされている印象を受けました。
どういうことかというと、「エヴァ」では、ある種リアルな「ヘッジフォッグスジレンマ」が一つのテーマとしてあったので、人の距離感の遠さがリアルだったわけです。ただ、だからこそ視聴者は例えばゲンドウが何を考えているのかなんてことが、いろいろわからないんですね。
庵野さんはわからなくてもいいよなって思ってたのかもしれませんが、今回の「ヱヴァ」は、きちんとわからせようとしてくれてます。
なんかこう書くとドラマがウソっぽいように見えてしまいますが、まぁドラマってある種ディフォルメなんすよ。そうそう上手く感情が転がっていかないのが現実じゃないですか。
時間的な制約もあって、そういった人間の距離感、「間」の表現を、時間をかけてするわけにもいかないということ、そして、「ファンが見たいもの」という視点での、今回のドラマナイズされたキャラクターなんじゃないかと思いました。
それと、アスカには同監督のアニメ、「彼氏彼女の事情」のBGMがたくさん使われていたのだとか。
日常パートでの役割をほのめかしてるんでしょうかね。


で、綾波さん。BUMP OF CHICKENの「アルエ」でもお馴染みの綾波さんですが、明確にヒロイン色を出してきました。
彼女の場合、上記のドラマナイズされた〜というよりも、はっきりと役割が前作と変わりました。
ある種明確に、「この物語にはヒーローとヒロインが存在します」と謳われたかたちになったので、ものすごくヒロインっぽい動きをします。料理したりとか、指に包丁傷とか、「俺は人形をやめるぞジョジョーっ!!」ってなもんです。
早々にユイのクローンっぽいぞこいつということをバラしつつ、ゲンドウとの食事で自分から積極的にゲンドウに話しかけたり、シンジとゲンドウの仲を取り持とうとしたりします。
彼女は「食」関係が今回ひとつのキーワードになってますね。食というか、「自然の摂理」ですかね。
「破」では思いっきりヒロインですが、まだアスカも埋もれたわけではないし、新しい女の子キャラも出ているし、単純な話には当然ならないかと思いますが。
単純に構図だけ見ると、ラブコメの王道、ハーレム型構造なんですけどねw


ゲンドウもよく喋ります。シンジの言葉にも受け答えをするし、参号機と戦うときの神経接続を強制的に切るのも、シンジのためかなーということがなんとなくわかる構図になっています。
前作は、ユイのためにある種エゴイスティックに行動する男のように見えましたが、今回はちょっと様子が違います。
で、それが綾波を通してなので、あんまり無理がないというところもいいと思います。


ミサト、リツコ、加持。距離感が近くなって、完全に大人目線になりました。
「エヴァ」では、自らの不完全性を抱えながらいろいろと葛藤を抱えていましたが、リツコはゲンドウと親密ではないし、加持さんのことを「りょうちゃん」と呼びます。加持さんは完全に「助言者」になり、直接手を差し伸べることはしません。また、スパイ活動を行う前に事象が進んでしまったということもひとつのポイントかと。
ミサトも大人になりましたね。自分の不完全性を認めて生きているような印象を持ちます。


シンジはヒーローになりましたね。
リアルな弱さというのが、「エヴァ」で象徴的に描かれていた感じですが、苦痛にもめげないし、言いたいこともしっかり言える、そんな「私の好きなシンジくん」になっておりました。
某所では、「シンジさん」と、さん付けされていたり、「そんな熱血エヴァはスパロボでやれ!」とか言われておりますがw
反面、「エヴァ」の売りでもあった、ナイーブさへの共感というものは、やや失われてしまうのかなと思いました。
上記の「ドラマナイズされた」ということにも関連することですが、この辺はトレードオフというか二者択一ですね。


長々とキャラクター解説してしまいましたが、次に構成。
序盤に四号機が登場して、海外のネルフ基地の様子などを出したり、月で六号機を建造していたり、そこにカヲル君がいたりと、もう観る人が前作を見ていることをある程度前提としたうえで、ただのリメイクじゃないんだぞというところを、これでもかと見せ付けます。
さらに、名物シーン的なアスカとのエヴァ同乗、ユニゾンキック、などを大胆にカット。
同じものを見せても仕方が無いだろと言わんばかりの大型改築。
「エヴァ」から適切に要素を拾って、似て非なるヱヴァを作り上げています。
使途デザインも結構変更しているのはさすがですね。似ているものでも、動きが違うとか、破壊の演出が違うだとか。
あんまり間にとやかく挟まないで、「エヴァ」よりも情報を絞るかたちで、シンジの心理描写をタイミングよく追っている感じです。
電車内モノローグが、今回はとても少ない感じでしたが、テープのウォークマンの解説が改めてしっかり説明されていて、わかりやすくなっていました。ウォークマンそのものも、キーアイテムとして上手く活用していたし。


演出ですが、グレンラガンと、時をかける少女にインスパイアされたように感じました。
元々クライマックスに音楽を象徴的にかけることは、「エヴァ」でもやっていたのですが、敢えてクラシックとかではなく日本語の歌を持ってくるというのが、時かけのクライマックスを彷彿とさせました。あれ歌ってるのって、遊佐未森さんじゃないかなーと思ったのですがどうなんでしょうかね。
あと、黒目がぐりぐりになって、やたらと力が入る演出は、もうグレンラガンそのものです。同じスタジオですから、「アレでいきましょうよ」になるのは必然かと。折角手に入れたノウハウですしね。すっかりスーパーロボット化していていいと思います。アクションが派手で見ていてニヤニヤしてしまいました。「三度目の正直」を、とても意図的に、効果的に使っていますしね。


今回の「ヱヴァ」は、感情のリズムやバランスが本当に上手いです。魅せることを意識しているというか。きちんと幸せになるところは幸せにさせて、それできっちり落とすので、観ている方も感情移入がしやすい。ぐっと拳に力が入ります。
前作は、よくわからない言葉が多分にありましたが、今回も「死海文書の外典」とか、「〜計画」とか出ておりました。そのバランスも、多すぎず少なすぎずよかったんじゃないかと。
セカンドインパクトの傷跡の強調も、衝撃的なビジュアルになっておりました。
裸とパンチラが多いのは、ちとやりすぎな気もしますw


細かいところだと、相変わらずUCCとかのスポンサーへの配慮が多々ありますね。
浄水プラントのセフィロトの樹デザインとか、庵野監督の要望みたいでしたが、さすがだなーといった感じ。
ゼーレのマークが、リンゴを囲んだヘビの姿を模したものになっていて、ルシファー役なんですねーってのがわかりやすくなりました。
楽園から人類を追放させるけれど、知恵を与えるのは彼らだったというところで。
ヱヴァ=天使というのもはっきりと描いてた感もありますね。
前作を見ている人が驚かないようなものはさらっと、新しい要素はしっかり強調と、魅せ方がホント上手いです。


で、カヲルが最後の最後で、「今回、君だけは幸せにする」的な発言をシンジに向けてします。
見ている間にも、薄々勘付いてはいたのですが、「ヱヴァ」は、あくまでも「エヴァ」を踏まえたうえでのアナザーストーリーにして続編なわけなんですね。
鶴巻さんがインタビューで、エヴァの物語を変えることのストレスそのものを作品にしたいという提案を庵野さんに却下されたが、結果的にそのようになったと仰っておりますが、これがその部分なんだと思います。
今回のシナリオって、本当によくできているなと思うのですが、よく考えるとそれも当然なんですね。
「エヴァ」関連のゲームって、二桁くらいのタイトルがあるわけですよ。
そうなれば、その度に作品と向き合わなければならないし、それがゲームにせよ新しいかたちで世に出るとするならば、やはり全く同じことっていうのはできないんですね。
必然的に複数の「エヴァンゲリオンIF」がたくさん生み出されたわけです。
そのなかで、「今回は使えないね」と切ったアイディアなども、腐るほどあるでしょう。そういったものを集合精製させて作られているのが、「ヱヴァ」なんじゃないかと思うわけです。
なので、初見の人に対してもエンターテイメントとして成立させつつも、ある種ものすごいファンサービスがそこにあるんだと思います。
ゲームをやると感じるのが、公式のストーリーって、「最後まで行き着くバッドエンド」なんですね。
そうなると、「エヴァンゲリオンIF」で何をするかといえば、そのバッドエンドを踏まえたうえでの、「こうなったらいいな」という展開なわけです。それは、人情的にハッピーエンドに転がっていくわけで。だからこそ、上記のキャラクターのところで触れたような変化があったんじゃないかと思ってしまうわけです。穿った見方をすれば、そっちの方が気持ちいいストーリー、売れるストーリーになるということです。
前作の「エヴァ」という作品は、ある意味純文学的に、「通常の娯楽作品のストーリーの腑に落ちる感じやカタルシスじゃなくて、もやもやしたものを表現したんですよ」というところがまずあるわけですね。
庵野さんは、それを踏まえたうえで、「だったらきっちり公式に腑に落ちるものを作ってやんよ!」というサービス精神を発揮したのではないかなと、そのように思いました。


ということで、僕のなかでは「エヴァ」は純文学、「ヱヴァ」はゲームシナリオ的後継型アナザーストーリーという感じになりそうです。
前作からのファンとしては、二時間半かけて一気に感想書いてしまうくらい、ものすごく面白かったです! もう一回見ます!
DVD買う!! ☆6つ!!




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  • 2013.10.17 Thursday
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  • 00:24
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コメント
tamamaru氏より、「式波(しきなみ)も真希波(まきなみ)も、元「あやなみ型護衛艦」の艦名なんすよ」という情報をいただきました!
なるほどー。
  • 夏目 環
  • 2009/07/06 1:01 AM
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